梅田さんの「Web時代をゆく」を読んでます

ここ2,3日 梅田さんの「Web時代をゆく」を読んでます。あと100ページくらい残ってます。

小飼弾さんのブログの書評で,

シリコンバレーに住む一コンサルタント」だった著者が、はじめて「梅田望夫」を全面に出して書いた一冊。

ウェブ進化論」は個の重要性を説いてはいても、梅田望夫という個よりは、「論者のうちの一人」をずいぶん引きずっていたと思う。

というように書かれていたが,僕もこの本を読んでいて,本当に梅田さんご自身が全面に出た1冊だと感じる。梅田さんはいつもオプティミズムな論者という立場でインターネットについて色々と書いているが,梅田さんの著書は懐疑的な気持ちで読めば「そんなに上手くいくのかよ」という気持ちになるし,心から信じて読めばインターネットの可能性に心が躍って止まない,そんな気持ちになる。

「Web進化論」を読んだときの僕は,まだ少し斜めの姿勢で読んでいたかもしれない。読み終えたときは興奮したし,Web業界に行きたいと思った。梅田さんの語るWebの世界に希望を感じ,信じたいという気持ちもあった。しかし,あまりにも営利目的で語られるWeb2.0が多かったため,この盛り上がりはただの流行でいつかのITバブルのようにまたはじけてしまうのではないだろうかと思う気持ちがあったのだ。

僕がWeb業界に飛び込みきれずにいたのには,もう一つ理由がある。それは日本の教育システムで一度挫折した経験があり,そのコンプレックスを乗り越えるためにエスタブリッシュメント層を目指さないといけないと心のどこかで潜在的に思っていたからだ。大きな可能性を感じるものの,まだどうなるか5年先のことですら想像のつかないインターネット業界に飛び込むのを恐れていたのだ。

でも僕は,自分が心から本当に楽しいと思えるインターネット業界を直感的に選んだ。この選択はまったく後悔していない。決断をした今となっては,梅田さんの著書は僕の心の拠り所となっている。インターネットの未来を明るく語り,好きな道を選択して歩もうとする若者をこれほどに応援してくれる大人が一体どれだけいるだろうか。僕達,若者を全面的に応援してくれる大人,それが梅田さんだ。

3度は読んで反芻したい。そんな良書だ。加えて「Web進化論」やその他の著書も読み直したい。