「吠えるだけじゃなくて、行動しなくちゃ──IT戦士・amachang」を読んで


はてな伊藤直也さんが,過去の何も生み出さなかった頃の自分を振り返りつつ今の自分を見て,

「なりたいと思っていた自分になれた。でももっとこうなりたいと思うようになった」

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070910/281340/


と言ったことがある。そんななりたい自分への道を突き進んだ伊藤直也さんや,JavaScripterとして有名なamachangは,僕が今参考にしたいロールモデルの2人だ。


http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0712/21/news006.htmlはその内の1人amachangの,これまでのエンジニア人生を少し振り返ったもので,amachangの原点と言えるような内容が書かれた記事だ。とても参考になったし,読み終わったころには胸の内が熱くなった。


「会ったことあるんだぜ」と自慢が言いたくて,こんなことを書くのではないのだが,僕はamachangに会ったことがある。


僕がamachangのことを知ったのは,2006年の終わり頃のことだった。当時,購入していた日経ソフトウェアamachangの記事が掲載されていたのを読んだのがきっかけだ。日経ソフトウェアの筆者プロフィールの欄に掲載されていた,茶髪で少し長めの髪の毛を逆立てているamachangの写真が印象的で,どんな人なんだろうかと僕は興味を持った。


そんなふとしたプロフィールの写真がそれほど印象的に思えたのは,当時 僕は就職活動が始まるか始まらないかの時期で,IT業界で働く人について,SIerといわれる企業が象徴するような堅い雰囲気をイメージすることが多くなっていたからかもしれない。決して悪い意味で言うのではなく,オシャレで垢抜けた今時な感じの若物スタイルのエンジニア,amachangに僕は憧れを抱いたのかもしれない。


元から就職は東京でと決めていた僕は,就職活動でamachangが当時在籍した株式会社ガイアックスのセミナーに参加した。「セミナーに行けばプログラマーの人に会える。雑誌に記事を執筆するくらいの人だからきっとその中にamachangもいるはずだ!」そう思って参加したセミナーだったが,内容は社長のスピーチと社員対学生の質問会だけで,amachangと会えるようなチャンスがなかった。


そのセミナーは夜に開催されていたため,僕は新幹線の時間があるので早引けしなければならなかった。その時,「せっかく東京まで会いたいという一心で来たのだから,ダメ元で社員さんにamachangのことを聞いてみよう。」という思いがこみ上げてきた。僕は思い切って社員さんに「この会社に天野さんというプログラマーの方はいらっしゃいますか?」と聞いた。すると何と,社員さんはamachangを呼びに行ってくれた!少しの間,ドキドキしながら会社のロビーで待っていると,amachangが奥の部屋から出てきた。これが僕がamachangに初めて出会った瞬間だ。新幹線の時間を気にしながらしゃべっていたのと,amachangと出会えたことの興奮で,何をしゃべったかあまり覚えていないのだけど,その日はあいさつをして,名刺をもらって帰った。amachangは写真で見たとおり,smartな感じの人だった。amachangとはその後,2人で食事させて頂いたのと,渋谷で働くエンジニアのオフ会に参加したりで2回程お会いした。


amachangと出会ってからの1年間,ネット上の色々なところでamachangを見てきたけど,階段を1つずつ上っていくのを体現したような人だと思う。開発に執筆,講演がどんどん増えていって忙しくなってるから,僕が個人的に食事させてもらったのはラッキーなことだったんだなと思う。僕は今23歳。自分のこととamachangを重ね合わせて考えるなんておこがましいことだけれど,amachangが悩んだりしながら生きてきた歳を僕は今迎えている。本質的には歳が同じなことなんて関係ないんだけど,似たような10代を過ごし,たまたまプログラムやWebという素晴らしい環境に出会い今を迎えている僕は,憧れを抱きつつamachangと自分をつい重ね合わせて考えてしまう。※気持ち悪いかな(汗)><だから,ITmediaの記事を読んですごい共感した。

「この時期は何を勉強していいか分からなかった時期でした。たくさん勉強しましたし、資格もいくつか取ってみましたが、何1つカタチになりませんでした。自分はもっとできるはず、という思いだけが空回りしていました」


最近の僕はエンジニアとして生きていく上でのアイデンティティを探すのに必死になっている気がする。好きで好きでたまらないWeb業界だけど,そこで自分にできることは一体何なんだろうかと考えると,何から手をつければいいのか,長い目で見てどう頑張っていったらいいのか分からない。自分にも何かできるはず。でも何だかパッとしない日々・・。エンジニアとして業界で活躍する人や,同期を見て焦りながら過ごしている。


希望や抱負,情熱や自己啓発を語るのは,時には大切だけどそればかりやっていても,行動が伴わなきゃ結局は何も生み出さない。自分が全く行動できていないとは思わないけれども,口ばっかりのエントリを量産するのはやめようと最近思ったりしていた。amachangの記事で言っているそれとは違うものだろうけど,僕の今の状態もきっと

吠えているだけ


だ。行動しなきゃ何も始まらない。

amachangにはまだエンジニアとしての軸がないと思う。自分の軸をしっかり作ってから、その軸でしっかり立ちつつ、もう片足で自分が立てるところを広げていくといいと思うよ」


きっと今の僕にはまだ軸がない。これまでもいくらか技術に触れてきたけど,浅く広く(この「広く」は,あくまで自分の視野の範囲でしかない)触れてきただけで,本質的な所については僕はまだまだ全然分かっていない。来年1年は自分の軸を模索し、作ることに努めたい。


以下は,前にamachangが言ってたこと。地道なことをこつこつと実践してきたから今のamachangがあるんだと思う。

・ブログ書いたほうがいいよ
・自分の使うものは全部ソースコードを読む
WindowsをやめてLinuxに移ったら急激に知識が増えた
・1日300行書く(確かこんなことブログで書いてたことがあった)


http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0712/21/news006.htmlを読んで本当に良かった。僕にはまだまだ,やれることがあるはずだ!!